驚きの国際将棋交流会(5号,1997.5.19)

 2月2日、第一回国際将棋交流大会が将棋会館2Fで行われました。そこに着いてみるまでは、せいぜい20〜30くらいしか集まらないだろうし、参加する外人は私の知人だけだろうと思っていましたが、とんでもない間違いでした。(Reijer Grimbergen ライエル・グリムベルゲン)

外人も強い
 11時頃に着いてみると、既に多くの対局が始まっていて、ざっと見たところ30人くらいの人が将棋を指していました。この人数は最後には倍くらいになりました。さらに、私が会ったことのない外国人も数人いました。私よりも強かったのには本当に驚きました。
 この日は基本的に2部で構成されていました。11時から6時頃までは対局。基本的に外国人選手は同じくらいの強さの日本人選手と手合いが付けられました。そして、午後からは何人かのプロとの指導対局のチャンスもありました。原田九段、森内八段、大野六段、北島四段、高橋和女流初段が指導を希望する相手と多面指しで対局しました。
 ラッキーなことに私もかわいらしい和ちゃんと手合いがつきました。序盤からずっと盤面に集中することができ局面は有利でした。しかし終盤になって高橋さんの魅惑的な美しさ(と終盤力はもちろんのこと)が私を支配し、結局私は負けてしまいました。
 私の横に座った外人(名前が思い出せないのは残念ですが)は高橋さんの美しさに惑わされることなく平手局を勝ちきりました。後ほど自称二段の彼と手合いが付きましたが案の定負かされてしまいました。将棋を教わる相手は日本人だけとは限りません。
 将棋を指せるだけでなく、チェスセット、そして私が勘違いしていなければ、チャンギとシャンチーの盤駒も用意されていました。
 
パーティは楽しい
 対局の時間が終わると沢山の料理と飲み物が出てきて立食パーティになりました。パーティの最初には賞品の授与式がありました。該当者は毎日コミュニケーションズ、真珠専門店やプロ棋士からの寄贈の品々から自由に選べました。
 原田先生が普段に増して楽しい乾杯の挨拶をされました。先生は3面指しの指導対局で全勝を飾りました。この3月1日で73歳になられたばかりとはとても思えません。
 その後、何人かのスピーチが続きました。ISPS設立者の眞田代表など、ほとんどは日本人でした。 私も簡単に挨拶しましたが、私は英語でしゃべり、日本語にするのは山田彰さんに助けてもらいました。宋正彬さんのスピーチで、世界に広めようとしているのは将棋だけではないということを思い出しました。宋さんはチャンギについて幅広い話をし、詰めチャンギ付きの名詞を皆に配っていました。
楽しいスピーチが終わると、羽生でない方のマジックが始まりました。小林恵子さんと秋本正さんの2人のマジシャンが将棋を題材にしたマジックを披露してくれました。

楽しさてんこ盛り
 この日はとにかくも、私の好きなことがいっぱい詰まった素晴らしい日でした。将棋を指して(勝てればなおさら)、旧友と再開し(イギリスのマイク・ロフタスさんと久し振りに会えました。彼は今金沢で英会話講師をしているそうです)、新しい友人と出会い(今までは知らなかった何人かの外人強豪と出会えました)、ビールを飲み、美人との会話を楽しみ、最後には素晴らしい賞品まで貰えました。
 今の時点ではこれが毎年行われるのか決まっていませんが、そうあって欲しいですし、次回はもっと多くの方に参加して頂きたいと願っています。私もISPSの一員ではありますが、忙しくて何もお役に立てません。この素晴らしい一日を準備してくれた皆さんに感謝しています。(翻訳:山田禎一 *本稿はグリムベルゲンさんがインターネットに投稿したオリジナルを許可を得てかけはしに翻訳転載したものです)

コメント(0)