こも・えすたスペイン将棋便り(37号、2006年9月23日発行)
夏休みに着々と普及の準備を進める
8月末から9月はじめに欠けて、スペインでは毎日、日本の様子がテレビに流れていました。バスケットボールの世界選手権が日本で開催され、スペインが見事世界チャンピオンに輝いたのです。スペインが快進撃を続ける試合の放映の合間に日本の様子が少し流れました。決勝戦の後、スペインの選手は、漢字の入った日本のハチマキを着けて優勝を祝いました。この機会に日本に対する興味が増えるのではないかと期待しています。(山田彰)
8月末から9月はじめに欠けて、スペインでは毎日、日本の様子がテレビに流れていました。バスケットボールの世界選手権が日本で開催され、スペインが見事世界チャンピオンに輝いたのです。スペインが快進撃を続ける試合の放映の合間に日本の様子が少し流れました。決勝戦の後、スペインの選手は、漢字の入った日本のハチマキを着けて優勝を祝いました。この機会に日本に対する興味が増えるのではないかと期待しています。
増加する対日関心
スペインの対日関心は、近年急速に増しています。日本の文化行事は、大した宣伝を行わなくても、常に盛況ですし、マドリードの日本食のレストランの数はかってからは考えられないほど増えてきて、日本食は大変な人気です。日本のマンガとアニメには、欧州の他の国と同様コアなファンがいます。週末のテレビには、どこかのチャンネルで必ず日本産のアニメを放映している感じです。7月には日本人会が盆踊り大会を開いたのですが、現地の人が在留邦人以上にやってきて日本の夏の祭りを楽しんでいました。将棋もこうした日本文化の関心の対象に入れるでしょうか。
将棋を熱心に勉強したいスペイン人にとっても、駒に書いてある漢字を読んで覚えるのはちょっと難物のようです。特に成駒は崩し字で書いてあるので難しいようです。活字になっている駒の字は、本当の駒の文字ともちょっと違います。
将棋を教えに行った時に、「自分は絵の付いている駒を持っているのだけれど、それなら指しやすい。漢字の駒は、指している途中でこれは何の駒だったかなあと考えたり、迷ったりしてしまうことがある。絵の付いた駒は売っていないかなあ」とあるスペイン人に言われました。駒の漢字に慣れろと言っても、確かに初心の時には難しいです。ある程度指し慣れて、上達すれば普通の駒で問題ないのでしょうが、最初は、絵付きの駒で入ってきてもらう方が良いような気もします。
ISPSの理事の宇都宮さんから絵付きの将棋の駒を送っていただきました。
カナリア諸島ラス・パルマスの公園でチェスに興じる人々。こういう場に絵つきの駒を持参したい
スペインは、7月後半からバケーション・シーズンに入り、8月は完全にお休みモードです。将棋を指すスペイン人が集まる囲碁のサロンも活動も中止していたのですが、再開の際には、この駒を持って行って、スペイン人たちと将棋を指すつもりです。
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