ブラジルの現状(20号,2002.6.30)
ブラジル将棋は移民が柳行李の底に駒を入れて渡伯(ブラジルへ渡る)し、望郷の念に涙するときの、ひとつの手慰みから発生したものです。
戦後になり、ようやく各地の愛好家を一堂に集めて棋戦を催し、連盟を結成するにいたりました。現在、結成50年を越えましたが、その歴史に比べて実績に乏しいのが実情です。(ブラジル将棋連盟会長 内海 博)
大山名人には計4回のご来伯で、ご指導もいただきましたがなんの進展もないまま、95年私が会長代行を引き受け、そのまま引き止められ今年で7年になります。その間の大きな催しとしては、97年に結成50年祝典と記念誌発行をしました。
98年5月には田辺一郎七段、大島映二七段来伯。
99年には第一回国際フォーラム(東京開催)に、ブラジル生まれの青木幹旺六段を送り出しました。
00年には、ニューヨーク世界大会に6名の代表を送り、江越克将五段が優勝を飾りました。
01年には石川陽生六段が調査と指導のため来伯され、交流の実をあげました。
02年2月には、ニューヨークから世話人萩原茂孝さんが1週間滞在しました。帰国後お手紙をいただき、南北アメリカ対抗戦をやりたいから南米各地に「檄」を飛ばしてほしいとのこと。
しかし今のところ日系南米移民の間では連絡は途絶えていました。当地の文化協会でも情報がありません。ところが、サンパウロのゲートボール協会では各地の情報をつかんでいて、各地の会長のFAXを報せてくれました。ですから、そちらの方々を通じて、各地の日系人の愛棋家に連絡を取ろうと思っています。
暦の上ではもう秋なのに、今年は残暑が続き、5月まで30度を越す猛暑です。今はさすがに涼しくなり、綿花が満開です。地方の農家ではコーヒーの白い花も咲くのをみる季節です。
いずれまたお便りいたしますが、皆様健康にご留意ください。
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