« ロシアと周辺国への更なる普及のために(30号,2004.12.18発行) | メイン | 2周年を迎えたISC - International Shogi Club(30号,2004.12.18発行) »

ウクライナでの将棋交流(30号,2004.12.18発行)

 キエフの国際会議に出張することになり、昔の「かけはし」にウクライナの記事があったことを思い出しました。理事に問い合わせたところ、ちょうどチセンコ氏にマグネット盤を発送しようとしていたところとのこと。持参できるために浮く送料分で1セット余分に準備し、死蔵していた付録雑誌などから旅行鞄に詰め込めるだけの冊子を詰めこみ、私達の同好会からも寄贈品として盤駒のセットを携えて、キエフに出立しました。(藤本信義

 氏とは数年前に出会っていたのですが、すっかり失念していました。しかし日本人は珍しい滞在客、ホテルのロビーですぐにわかって、持参の品々を手渡し、同行のアレクサンドル君も交え、日本語、英語、ロシア後チャンポンでしばし将棋談義に花が咲きました。チセンコ氏は子供たちに将棋や折り紙などの日本文化を教えるかたわら、書道を趣味にされ温厚な紳士、アレクサンドル君は熱心なので上達が楽しみな青年です。この日は彼と一番指しましたが、中盤での含みのある一手が印象的でした。水曜日の夜、アレクサンドル君が持参した盤駒は現地の手作りだが立派なもので以前将棋大会の賞品で入手したとのこと、好敵手の振り飛車に手を焼いており、矢倉が得意とのことなので、加藤流の対振飛車矢倉棒銀の指定局面で2番対戦しました。文献資料が少ないので、定跡や序盤の手筋が弱点。ISPSから書籍類を贈ってあげられたらと思われました。
 滞在最終日、強豪のコルミエツ氏と対戦。中飛車穴熊対私の銀冠。序盤から緻密な研究をされていて好機の仕掛けを許してしまいました。三段とのことでしたが四段格は十分の実力者です。日本の大会でもよくある戦形のため、わずかに私のほうに利がありました。
Fujimoto.jpg
       <コルミエツ氏とホテルで対局>

 忙しい仕事の合間でしたが、ウクライナのアマ棋士3人との出会いは将棋があればこその邂逅。人のつながりの暖かさを感じました。

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

サイトナビゲーション

最近のトラックバック

Powered by Six Apart

Google Analytics

  • トラッキングコード