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Kurnik.orgに将棋が加わる(34号,12月17日発行)

ポーランドの将棋普及はネットが先行

 またもや外国のゲームサイトで将棋ができるところが増えた。今回はポーランドのMarek Futregaさんが開発しているゲームサイトのKurnik.org について紹介する。(寺尾 学

 Kurnik.org は2001年に同氏によって開設された主にクラシックなボードゲーム、カードゲームの対戦がオンライン上でリアルタイムに行えるサイト。日本語を含む19ヶ国語に対応しているので誰でも簡単にユーザー登録して無料でさまざまなゲームを楽しめる。日本からは、オセロをするために登録している方が多い。
 BrainKing.com と同じく、Kurnik.orgの将棋の特徴は、チェス風の駒が標準として採用されており、漢字を識別できなくてもチェスができる人なら直感的に駒の動きが理解できるように工夫されている点。もちろん、設定を変更すれば漢字の駒を選べるので、日本人も対局に支障は無い。
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 このような駒で将棋を覚える人が増殖中

 このゲームサイトはオンライントーナメント開催の機能が充実している。サイトの主催者が公式トーナメントを随時開いている一方、一般ユーザーもプライベートトーナメントを開催できる。スイス式の成績表や、次ラウンドの対戦組み合わせを自動的にシステムが行ってくれるため、開催者の手間が飛躍的に省けるようになっているのが画期的である。
 いまのところ、shogi-l などのネットコミュニティでは、日本式の秒読み機能が無いこと以外は不満の声は出ていない。
 Kurnik.org は多言語に対応したサイトだが、実際のユーザーはポーランド人が多い。初めて将棋を指してみるポーランド人がたくさん出てくることが予測される。日本の午前0:00頃のサイトへのログインユーザーの数は1万5千人を超えている。ポーランドの人口が3800万人なのを考えると、日本の yahoo games 以上の人気サイトということになるので、今後の将棋ユーザーの増え具合、定着し具合に注目したい。

西洋風駒の衝撃

 もうひとつ、Kurnik.org が将棋を加えた重要な意味について考えると、将棋がポーランドでは西洋風の駒で遊ぶゲームとしてほとんどの人に認識される点が浮かぶ。将棋は漢字の駒でやるものと思っている方にとっては想像したくない世界かもしれないが、例えば、花札を使おうが、トランプを使おうが、オイチョカブはオイチョカブなのと同様に、ルールが将棋ならば、どんな駒を使っても将棋は将棋なのである。今後は西洋風の駒で将棋を覚えはじめる人が加速度的に増えることを前提とすることが当会でも必要になってくる。

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