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ウクライナの学童招待を実施(37号、2006年9月23日発行)

将棋指導者と子ども三人が来日
 昨年【平成17年】ISPSは創立10周年記念事業として、ウクライナへ将棋の旅を実施しましたが、そこで我々が目にしたのは、リフネの少年宮に集まった多くの金髪の少年少女たちが漢字の駒を苦にもせずにパチリパチリとやっている姿でした。当日はロシアやベラル−シから、旧ソ連圏の強豪達も勢ぞろいして、ロシア語のホ−ムペ−ジや棋書の翻訳を通じて将棋が現地で普及している状況が分かりました。リフネには、将棋を学んでいる生徒がいて、これを教えている先生がいる、こうしてまかれた将棋の種を大切に育てていかなくてはならないと感じた次第です。(宇都宮靖彦

将棋まつりで優勝
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東急将棋まつりで優勝したマリノフスキー君

 さて今回は予算の関係もあり、取り敢えず引率の先生と生徒3人を呼ぼうということになり、彼らは8月6日東京へやってきました。シェヴチュク先生とマリノフスキ−君、パリ−君、ソフィアちゃん(シェヴチュク先生の3女)の4人です。翌7日は東急百貨店で開催される将棋祭りに参加する日です。
 この日は小学生の個人戦が行われましたが、ウクライナの3人は特別参加で一番下のクラスに入れて頂けることになり、日本の子供達と戦うことになりました。予選は3人ともなんとか通過、午後から本戦に入りソフィアちゃんはすぐ負けてしまいましたが、マリノフスキ−君とパリ−君は勝ち進んで準々決勝で激突し、マリノフスキ−君が勝ち残り、そのまま勝ち進んでとうとう優勝してしまいました。望外の結果にシェヴチュク先生もISPSのメンバ−も大喜び、明日の本番も頑張ろうということになりました。
 8日は神奈川県小中学生将棋大会が関内の横浜市技能文化会館で催されました。この大会は1チ−ム3人で72チ−ムがエントリ−して、王位戦、上級戦、中級戦、初級戦に分かれて戦うもので、ウクライナチ−ムは上級戦16チ−ムの中で戦うことになりました。
 16チ−ムを更に4チ−ムづつ4組に分けて、まず総当り3回戦をおこない2勝をあげましたが、強豪栄光学園中学Bチ−ムには残念ながら及びませんでした。順位決定戦では1勝1敗(ト−タルで3勝2敗)で参加16チ−ムのうち6位の成績でした。おまけに副将で出場したパリ−君が5戦全勝で個人賞を受賞、ウクライナを除く15チ−ムのうち14チ−ムが中学生チ−ムであったことを考えると満足すべき成績といえるでしょう。シェブチェク先生は来日前の特訓が実ったとおおはしゃぎでした。
 この2日間を見て感じたことは、ソフィアちゃんは振り飛車から美濃囲いの戦型ですが、男子2人はチェスの影響か,王はほとんど囲わずに戦闘状態に入ります。見ていてハラハラする対局も多く、東急で優勝したマリノフスキ−君も、必敗の局面から逆転で拾った将棋が何局かありました。ただ拾った将棋で悔しがる相手にウクライナ名産の板チョコをあげて、国際親善に貢献していました。
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シェブチュク親子が練習対局を観戦

大鵬親方の歓待
 9日は江戸東京博物館を観て相撲博物館へ。ハイライトは館長の大鵬親方が30分も時間をさいてくださったことでした。日本の心について話がありました。また、お父さんがウクライナ出身で在日ウクライナ大使と親交があるので、一行が日程上ウクライナ大使館に寄れないことを知ると残念そうな顔でした。
 午後は待望の東京ディズニ−ランド訪問。ちょうど台風もそれて嬉しい1日となりました。
 10日は最終日。日本将棋連盟を訪問。対局を見学させていただいたり、マグネットの盤駒を買ったり、田中常務理事より将棋に関して参考になるお話をして頂き、将来日本のプロにならないかなどの話題が出ました。シェヴチュク先生は、今回の子供は年齢的には遅すぎるかもしれないが、今後教室に新たに入ってくる生徒から適当な子がいれば考えてみたいとの答え。その後連盟の道場で対局したり、午後は弁護士会館へ場所を移し島先生や女流プロの先生方のご指導をうけ、とても充実した1日でした。
 今回の来日には、日本将棋連盟の田中、島両先生、大野木部長をはじめ多くの棋士や関係の方々にいろいろな面で大変お世話になりました。
 また松岡さんをはじめ神奈川県小中学校将棋連盟や日本将棋連盟神奈川県支部の多くの方々、弁護士会の古野先生やお世話くださった佐藤先生誠に有難うございました。最後に支えてくださったISPS会員の方々にも厚く御礼申し上げます。
 一行は11日朝、元気に成田空港からアエロフロ−ト機で帰ってゆきました。

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