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通訳に恵まれたのが成功要因(40号、2007年6月16日発行)

英語以外ができる方との協力が不可欠(本誌編集部)

 将棋を世界に広める会の活動を行う上で、「将棋の知識があって、通訳ができる人」の協力を仰げることは大変重要である。どんなに外国語ができる人でも、将棋の知識がなければ、将棋のイベントなどで細かなルールや、手筋などを説明するときに相手に伝わらないことがある。特に英語以外の言語で適役な人はなかなか見つけられるものではない。その意味で、当会は今まで多くの素晴らしい通訳ができる人にめぐり会ってきた。中国語では上海の許先生、会員の中本洋さんと小針俊郎さん、ロシア語では、サンクトペテルブルグのダニール・クリンさん、モスクワのシネル二コフさん、フランス語では当会理事で日本在住のジャック・ピノー。ドイツ語では、ミュンヘンのマーク・マリアンさん、などあげていけばキリがない。

 今回のフランス将棋普及でも、日仏通訳ができて将棋の橋渡しができる二人の人との出会いがあった。一人はは、パリの日本大使館広報文化部勤務の水谷一博さん。もう一人が、フロラン・ゴルジュさんである。
 水谷さんは、パリのカフェで定期的に行われているフランス人中心の将棋クラブでよく将棋を指されているとのことであり、パリの将棋界の中では最近存在感を増している方である。凱旋門近くの広報文化部の建物で行われた将棋のプレゼンテーションに多くのフランス人の方が集まったのは、日常業務でお忙しい中、事前にフランス語でイベントの告知をしていただいた水谷さんのお力によるところがほとんどで、当会の力だけではあれだけのフランス人を集めるのは絶対に無理であった。
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                立っているのがゴルジュさん

 また、フロラン・ゴルジュさんは、将棋だけでなく、日本アニメや、任天堂などのゲームも大好きで、日本語で日本のゲーム雑誌に寄稿をして採用されてしまうほどの方である。プレゼンテーションのときの通訳振りを見た水谷さんも、お世辞抜きで「日本大使館で雇いたい」といわれていた。普段の仕事を休んでパリからカンヌまで同行してくれ、「ゲームの祭典」の来場者だけではなく、女流棋士二人への地元テレビ局のインタビューや、カンヌ市長がブースを訪れたときも、彼がいたので十分な対応ができた。
 外国とのやりとりや、外国での活動を成功させるには、このような方々との協力が不可欠である。当会としては、外国にいて、日本語とその地の言語の通訳ができて、将棋の知識のある方とのネットワークをつくっていくことがますます大事になってきている。

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