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「しおんの王」効果、FacebookというSNS(42号、2007年12月22日発行)

海外の将棋情報ア・ラ・カルト

 *字幕でアニメ
 10月13日より、土曜の深夜枠のフジテレビ系列で、「しおんの王」というアニメが始まった。もとのマンガの作画は安藤氏、原作はかとりまさる氏だが、実はかとりまさるというのは元女流棋士の林葉直子氏のペンネームである。同作品は、少女女流棋士を主人公としたミステリー仕立てになっている。

 現在、日本でアニメが放映されるだけで、おどろくべきことに、そのアニメに、英語や中国語、ハングルその他の言語の字幕が放映後から約1週間でついて、インターネットを通じて世界中のアニメファンがそのアニメを見ているという現状がある。それらの字幕は、ファンサブと呼ばれる各国の日本アニメ好きで日本語のわかるグループが複数存在し、彼らによって付けられている。「しおんの王」もその例に漏れず、英語、フランス語、スペイン語、ハングル、中国語の字幕がついて、Youtube などの動画共有サイトで見られるようになっている。この手の動画共有サイトでアニメを見ているのは、コンピュータの知識が比較的浅い者が多く、知識のある者はファイル交換という手段で字幕アニメのファイルをやりとりしているので、実際に日本以外でどのくらいの人がこの「しおんの王」を見ているのかは難しい。筆者は1万人から10万人の間ではないかと想像している。

 実際に「しおんの王」は、海外の将棋ファンの間でも話題になっているし、また、今まで将棋を指したことがなかった人が将棋を指してみるきっかけにもなっている。shogi-l というメーリングリストでは、世界中でやはり見られた「ヒカルの碁」というアニメとの比較論考を披露した外国の方がいたり、また、ハム将棋という、ウェブページ上でコンピュータ相手に将棋をさせる場所を見つけ、実際に将棋を指してみて、アニメのエピソード中に出てくる、たった一手で形勢がひっくり返る場面は起りうる得ると確認をしてそのことを英語でブログに書いている人がいたりするなど、海外に将棋が伝播していくきっかけになっている。

*スウェーデンのIMがshogi groupに
 Facebook というSNSをご存知だろうか。SNS とはソシアルネットワークサービスのこと。Facebook はハーバードの学生らによって始まり、それがアイビーリーグ校の学生に広まり、さらに全米の学生が使うようになり、現在は全世界の人が誰でも加入できるサービスとなっている。そこに “shogi-Japanese chess”という趣味のグループがあり、全世界から70名強が参加をしている。スウェーデン人のチェスのインターナショナルマスターの Hermansson さんもメンバーの一人だ。Hermansson さんは、スウェーデン国内のいくつかの将棋大会でも最近上位に食い込んでいる。

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