『北京天田杯』開催!(15号、2001.3.15)
約3年前、将棋の雑誌で中国、とくに北京と上海で日本の将棋が流行していることを知りました。私は職業柄、中国には毎年5~6回は出張していますが,訪問地のほとんどは北京と上海です。
2年前のこと、北京の宗文区の少年宮で子供達が日本将棋を学んでいることを耳にしました。場所は私が勤めている、㈱アマダと同じく北京市の「北京天田」と言う現地法人から徒歩10分のところです。
以前からこの国に個人としてなにか出来ることがないかと思っていたので、匿名で古い将棋雑誌を北京の友人経由で子供達に毎週送ることにいたしました。
ある日、子供達に将棋を指導している、李老師が「北京天田」をたずねてきて、小生が北京に来たときに会いたいとのことでした。それからは出張時の休日を利用しては手土産をもって子供達と対局するようになりました。
そのころは、北京に駐在されて熱心に指導されておられた森本氏が日本に帰任となり、子供達は寂しそうな時期でした。小生は森本氏のように中国語は堪能ではないのですが対局するぶんには何とかコミュニケ-ションがとれました。
子供達の礼儀正しさと純粋さ、そして将棋にたいする情熱に感動すら覚えました。
そのうち、李老師からなんらかの大会を開催したいと依頼があり会社の有志39名の寄付金と「北京天田」の賛助金によって"北京天田杯"を開催しようということになりました。
12月6日から約100名の小学生の予選が始まり、16日の午後から準決勝と決勝が行われました。
当日は北京テレビや北京日報などのマスコミが注目するなか、中国棋院、北京棋院、宗文区の教育委員会・体育委員会ほかの協力を得て大会は無事終了いたしました。
優勝者は李君,準優勝者は任君、3位は解君のトリオでした。
この3人は近代将棋社主催の『第20回すくすく王将杯』の全国大会で準優勝したメンバ-です。入賞者全員にトロフィ-、盾のほかに日本製の文房具を賞品とし、全員とてもうれしそうでした。
大人たちにとってこの日は本当に久し振りにさわやかな一日でした。素晴らしい文化交流となるように毎年1回は開催しようと思っています。
子供達の顔を見ているだけで幸せな気分になれますから。
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