チェス・将棋交流の旅(20号,2002.6.30)
6月24日、パリの日本大使館内にある文化会館で、日仏友好のための将棋対局が行われ、それを拝見することができたのでご紹介させていただきます。
対局は、羽生竜王が在欧の日本人の方や現地の将棋ファンと10面指しをしたもので、大変に興味深く拝見させていただきました。
羽生竜王は、前日までパリにあるNAOチェスクラブで9日間ぶっ通しのチェス大会に参加され大変にお疲れではないかと心配しておりましたが、いつものようにすがすがしい雰囲気で会場へと向かわれました。
当日は、うす曇りのどんよりとした天気でしたが、竜王が薄いモスグリーンのはかま姿で登場すると、会場は一気に華やかな雰囲気に包まれ、竜王のヨーロッパにおける人気がうかがえました。
最初にNAOチェスクラブのローチェ氏より、今回の来仏の目的(チェス大会への参加)が説明され、日将連パリ支部長の挨拶、羽生竜王の挨拶に引き続き将棋の10面指しが行われました。
最年少は在仏の小学生石川君の六枚落ちで、将来は日本へ帰って奨励会を目指したいとのことでした。
驚いたのは、外人のプレーヤーがすべて一手ごとに棋譜をつけていることで、チェスプレーヤー出身の方が多いためでしょうが、見習わなければならないことだと思いました。
対局のあと、歓談、撮影会を済ませ、竜王は着替えもそこそこに日本への機上の人となりました。
延べ11日間、羽生竜王には、緊張の連続であったと思われますし、大変にお疲れのはずでしたが、そんなそぶりを微塵にも見せず、終始笑顔で(対局中を除いて)いられたのには感心させられました。
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