日韓将棋チャンギ交流事業への取り組み(24号、2003.6.30)
「将棋を世界に広める会」(ISPS)では「韓国チャンギ協会」と協力して本年度から、韓国での将棋の普及と日本でのチャンギの普及を推進することを目的とした「日韓将棋チャンギ交流事業」を開始することになりました。(眞田尚裕)
現在チャンギは、韓国チャンギ協会東京支部の人々等の努力により日本の一部の人の間で愛好され始めています。しかしまだ一般的には、日本人のほとんどがチャンギを知らず盤駒も入手しにくい有様です。一方韓国では日本の将棋は、まるで普及しておらず、一般には、チャンギに似たゲームが日本にあることを知らない人が多いのが現状です。
日本と韓国とは近くて遠い国だと言われています。2002年のサッカーの共同主催によってその距離は少し縮まったようですが、まだまだお互いのことを知らない部分が多過ぎるのです。現に将棋好きの集まっているISPSの理事会のメンバーでもチャンギを指せる人はごく少数です。そこで我々は将棋とチャンギの交換教授によって二国間の距離を縮めるお役に立とうという訳です。 この考えに基づき日韓将棋チャンギ交流事業の最初のイベントとして、別項の要領で「第一回日韓将棋チャンギ交流大会」を行います。これはISPS会員を主体とした日韓将棋交流の旅の一行(今のところ30名の参加を予定しています。)が韓国へ行ってチャンギを習い、同時に韓国の人達に日本の将棋を教え、興味を持ってもらおうという会です。韓国側では社団法人韓国将棋協会(「チャンギ」を漢字で書くと「将棋」と書きます。)が我々の面倒を見てくださることになっています。
韓国将棋協会は1956年に任意団体として発足1986年に社団法人となり、途中分裂などもあって発展しない時期もあったが1999年以来、チェ前会長・金応述現会長等の努力によって、現在会員プロ棋士228名・支部16ヶ所を擁する団体です。そこで今回の交流大会で我々にチャンギを教えてくれるのはチャンギのプロの先生方です。ただ実戦をやる時には、チャンギが強く日本の将棋に興味を持っている韓国の小・中学生達が大勢集まって来てくれることになっています。
従来ISPSが行ってきた北京・上海やロシアへの将棋親善交流の旅では、既に将棋の駒の動かし方やルールを覚えた子供達に実戦体験をしてもらうのが主眼でした。今回は将棋を教えるだけでなくチャンギを習うのも目的です。それだけに難しい事も起きるかも知れないが、良い経験になり、楽しいことではないかと思っています。マスコミはひとつの大きなニュースとして扱ってくれるだろうと予想しています。
更に来年には、今回の大会で日本の将棋の面白さを経験した韓国の子供たちを日本へ招いて第二回交流大会を開くことを計画しています。一寸だけ心配なことは今回の大会への参加者が予定の人数だけ集まるかどうかです。日韓将棋チャンギ交流大会の日本側参加者がぱらぱらと数名しかいなかったということでは「大会」になりません。韓国へ行くだけなら格安航空券での個人的ツアーの方が安く済むでしょう。しかし将棋とチャンギを通じて交流する第一回の大会へ参加できるのは今回だけです。
ISPSの会員で日頃精神的な応援だけしかできずに歯がゆい思いを居られる方は、是非ツアーへの参加という形でお力添え下さい。たまたま日程も11月初旬の3連休の時で比較的参加しやすいようになつています。会員の皆様の奮ってのご参加をお願いします。(旅行の概略は別途お知らせします。)
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