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芽吹いたか?東欧にまいた将棋の種(26号、2003.12.20)

 ウクライナ
 ウクライナ最強のキエフ在住のアルテム・コロミエツ三段から時々メールが届くようになりました。嬉しい事に、こんな便りがありました。
 「私は将棋を友人や生徒に教え始めています。私と友人のチームが、第一回ウクライナ将棋チーム選手権で優勝しました。将棋だけではありません。私の生徒がキエフのチェス少年選手権で優勝し、私自身もキエフの最強のチェス選手権で優勝しました。将棋は思考力を高めてくれるようです。私共は将棋を指し続け、そして研究し続けます。」

 第一回ウクライナ将棋チーム選手権は、10月12日(日)にキエフで開催されました。1チーム4名。キエフからはコロミエツ三段のチームとあと2チーム、リフネ(ロブノ)からはウイクトル・シェヴチュック先生率いる1チーム合計4チームが参加しチームの総当たり戦となりました。持ち時間30分その後は一手30秒の秒読みです。その結果、コロミエツ三段のチーム(コロミエツ、ウラジミール・ラティシェフスキー、アナトリー・キリエンコ、セルジー・ニシチー)が3戦全勝で優勝。シェヴチュック先生のチーム(シェヴチュック、セルヒー・マリノフスキー、コスティヤンティン・ロパチュック、ミハイル・シェヴチュック)が2勝1敗で準優勝でした。
 8月に訪問した際、リフネのウイクトル・シェヴチュック先生は初段の実力があると考え、帰国してから鈴木副理事長と相談して勝俣理事(日本将棋連盟指導員)に初段の認定をして貰いました。シェヴチュック先生からは、お礼のメールが届き、「近いうちに将棋はウクライナでチェス同様ポピュラーになると思っています。」と言ってきました。
 また、シェヴチュック先生の協力者の、ユリー・エロシュキン氏から、第一回ウクライナ青少年将棋大会を、11月29日(土)と30日(日)にリフネで開催した旨連絡がありました。参加者はなんと38名という多さ。3名がリフネ郊外のコストピル村からで、35名はリフネから。一人7局。持ち時間30分。後は30秒の秒読み。優勝は7戦全勝のシェヴチュック先生の長男のミハイル君(2級)。準優勝はミハイル君に負けて6勝1敗になったコスティヤンティン・ロパチュック君(2級)。3位は5勝2敗のセルヒー・マリノフスキー君(1級)。このあたりが強くなって、皆を引っ張っていってくれると期待しています。また、キエフからは参加がなかったのは残念ですが、特急列車で片道6時間半もかかるのですからやむを得ないでしょう。むしろ、リフネ大会とせずに、ウクライナ大会としたのは、リフネを国の将棋の中心地にしようという考えのようで嬉しく思いました。
 なお、現在、日本将棋連盟ウクライナ支部の加盟者は、キエフ在住者が34名、これにリフネ在住のシェヴチュック先生が加わっているそうです。

ロシア
 サンクトペテルブルグのユリー・シュピリョーフ氏から連絡がありました。
 第一回ロシアオープン将棋選手権が11月15〜16日にサンクトペテルブルグで開催されました。サンクトペテルブルグ、モスクワの他、ニジェノブゴロドとオネガの四都市からの合計15名の参加がありました。持ち時間40分、あとは30秒の秒読み。対局は6局ずつ。
 5勝1敗で3名が3すくみで並びましたが、対局者の持ち点の関係で、ニジェノブゴロドから来たビエロフ・セルゲイ二段が優勝、準優勝にユリー・シュピリョーフ1級が入り、ビクトル・ザパラ初段は3位になりました。ダニール・クリン11級が3、4級を抑えて4勝2敗で4位に入りました。同君とは8月にウクライナで対戦しましたが、急速に力をつけてきているようです。同君の希望したビニール盤をISPSから送ってあげたのも役立ったのでしょうか。

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