ISPSインフォメーション(38号、2006年12月16日発行)
*スウェーデンのダネルド氏が来日
ヨーロッパ将棋連盟とスウェーデン将棋協会トップのマーチン・ダネルド氏が来日しており、10月1日の理事会でヨーロッパやスウェーデンの現況、今後の展開などについて意見交換をした。氏からは、「毎年のトーナメントに参加する人数がほぼ横ばいで増えていない」。理由を聞くとこれは、新規に将棋を始める人はいるのだが、トーナメントで全敗するなど勝てなかった人が次の年には参加してくれなくなるため差し引き横ばいになってしまうという。
「ヨーロッパやスウェーデンのトーナメントの参加者はほとんど男性だが日本ではその点はどうか」という質問もあった。日本も状況は似たようなものだが、女性だけの大会があることを説明した。
ダネルド氏の夢は、プロのタイトル戦をスウェーデンで開催すること。それを起爆剤として国内での将棋人口増加につなげることを考えている。その日の実現が近いことを祈りたい。
*鎌倉国際フェスティバルに参加
11月12日、鎌倉大仏の庭園で行われた鎌倉国際フェスティバルに参加して、将棋のブース展示をした。当日は天気が心配されたが、なんとか雨にならずにすんだ。展示をお手伝いいただいた会員の松岡信行さん、清水幹雄さんありがとうございました。
後日、スペイン語で鎌倉国際フェスティバルの様子を自分のブログで書いている方を発見。スペイン語が堪能な山田理事によれば、「将棋の出展があった」と書かれているとのこと。個人のブログに shogi という単語が現れるのも普及のひとつ。こういう展開は昨年までは見られなかった。これからは外国人の個人のブログで shogi という単語を使った日記が書かれるようにしていくことも大切な活動となる。
*横浜国際フェスタ
11月18日、19日に横浜パシフィコで行われた横浜国際フェスタに将棋のブースを出展。このイベントは NGO/NPO の祭典で種々雑多なな団体が出るので、チャンギを日本で広めている韓国将棋協会東京支部、ボードゲーム一般を通じての人間交流、国際交流を促進している盤友引力に予め声をかけ、ボードゲームの団体のブースが3つ並べて一般の来場者にボードゲームのコーナーとして認知されやすいような工夫を施して出展した。
同じ会場で、「フェスタ・アレグリア・ブラジル」というイベントが併載されたので、在日のブラジル人が訪れることを期待していたが、これは期待はずれに終わった。それでも、将棋がはじめてのアメリカ人やスリランカの人数名に、駒の動かし方から一局指し終えるまで体験をしてもらった。
お手伝いをいただいた、会員の松岡信行さん、阪上彰さん、ありがとうございました。
*第10回日中友好子供将棋大会
12月9日に、第10回の北京少年宮-日本人学校将棋交流会が行われ、日中双方の子ども36人ずつ合計72名が勝ち抜き戦でトーナメントを行った。後援は、弘電社、三菱電機、全日空と北京日本人会。当会からも、棋書3冊と雑誌の付録の詰将棋・次の一手など30冊を賞品として提供した。
*盤駒の引合に対応
フランス将棋協会会長のファビアン・オズモンド氏から、「フランス国内では将棋の盤駒の値段が非常に高いので、なんとか安く輸入できないか」との連絡が入る。検討した結果、日本将棋連盟の普及指導員向けの盤駒が、価格、重量の面から適当と判断。盤駒50セットを、船便の国際郵便の最大重量の30キログラム以内で送れることがわかった。オズモンド氏によれば、フランスへの輸入関税が20%かかるとのこと。それでも、「圧倒的に安いので是非お願いしたい」。郵便局まで30Kgの重量の小包を持ち込まなければいけないので、腰痛にならないように対処しなければならない。なお、決済は、2月の「ゲームの祭典」でオズモンド氏と会ったときに行う。
同様な話がロシアのサンクトペテルブルグからも来ている。やはり、船便の国際郵便で対応する予定。
*サンクトペテルブルグのスピーリョフさんの娘が来日
鈴木理事の訪露中、将棋の普及旅行で奥地まで案内役を務めてくれたサンクトペテルブルグで将棋を広める活動をしているユリー・スピーリョフさんの娘のガーリャ・スピーリョフさんが12月11日から来日予定。彼女は、将棋を覚えた父親の影響か、日本語を大学で専攻し、日本大使館の日本語コンテストを勝ち抜いての来日とのこと。1週間の東京滞在中、自分の日本語学習のための本と、父とその友人のために将棋関係の本を購入して帰国する計画。
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