ISPSの戦略について(45号、2008年11月22日発行)
今まで「将棋を世界に広める」と言っても、どこの国へ、いつまでに、どれくらい、将棋が広まればよいか、と言うことがはっきりしていませんでした。つまり、明確な戦略がなしで、とりあえずやってみようと言う姿勢だったわけです。(眞田尚裕)
中国から初めて将棋のできる子供たちを招いたり、サンクトペテルブルグやウクライナに行ってみたり、将棋をやり始めた人がいると聞けば、まず動いてみるといった按配でした。創立から13年、法人化してから8年経って今考えてみると、何か闇雲にやってきた感じがしないでもありません。
そこで来年からは、ISPSの戦略というものを立てて進んでいこうと思っています。理事会で2〜3ヶ月かけて検討します。
まず、「誰に」と言うことから始めます。先方の国に≪核≫になる人かいて、その人を中心に将棋が盛んになり始めているところがあり、そこから要請があれば支援をするのが基本姿勢でした。これは変わりないと思います。
ただ相手によっては、少し続いただけで直ぐやめてしまうところもあります。また、われわれが支援しなくても他の人がやってくれるとか、自分たちだけでしっかりやっていけるとか、いう所もあります。将棋連盟も、この問題をほうっているわけではありません。連盟の海外支部と言うのが40近くあって、夫々、何らかの形で大本山である連盟と繋がっています。
将棋の場合、覚えて、興味を持って、強くなって来て、更に面白くなって上を目指すと言うまでには時間がかかります。普及の目標を二段階ぐらいに分けて、これぐらいまでは指せるというところまで支援する必要があります。また、何人かの人たちが将棋が出来るようになればいいのでしょうか。一人でも強い人が出ればよいのでしょうか。
今、将棋の世界普及を志している者はISPSだけではありません。連盟もやっています。まったくの個人がやっている場合もあります。が、それが個々に働いているのです。
ISPSがしっかりと戦略を立て、連盟や他の同士も巻き込んで、将棋の世界普及をやり遂げる時がきているのです。
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