第2回上海都市交流将棋大会開催(48号、2009年11月22日発行)
第2回上海都市交流将棋大会が8月5日6日上海銘頓広場酒店[最近出来た五つ星のホテル]で開催されました。小生はISPSの後援を受けて、東京都調布市のチ-ムを率いて参加することになりました。
上海は来年万博[上海では世博と言っています]を控えて建設ラッシュ、おまけに道路が渋滞続出といった按配で昔どこかの国を思い出します。
2006年の第1回大会は國際と言っても参加は中国以外は日本だけでしたが、今回は、フランス・オランダ・ドイツ・韓国など10カ国以上の参加があった上に、中国国内でも、上海、北京、広州、銀川、仙遊(福建省)など幅広い参加があり、香港も存在感を示していました。日本からは、我々調布市の他に、千葉・埼玉・京都・愛知などの多くの市が参加し、団体戦、個人戦に参加する選手の総数は120~130人に上りました。主催者として上海市体育局などの行政当局が加わり、大会は盛大なものでした。実質的な会場での運営スタッフとして、湯順傑君[昨年の天童で開催された国際大会、段の部優勝者]など若手が許建東先生を支えて立派に働いていました。
将棋連盟からは大内九段、所司七段に、女流の熊倉初段、渡辺2級が参加され、さらに文化庁からの派遣で長期滞在中の有野六段が加わり、指導対局のメンバ-も豪華になりました。
調布市チ-ムは友好第一でチ-ム作りをしましたので、初戦から強敵に当たり粉砕されることを懸念していましたが、幸い団体戦参加32チ-ムの中で準々決勝まで勝ち進むことができ、しかも対戦相手は上海の中学チ-ムの他、フランス、オランダ、香港といずれも国際色豊かなチ―ムと対戦することができました。フランスチ-ムは今年から連盟のパリ支部長になったエルワン君が主将となり、副将が歴戦の雄ヌギュエンさんという強力な布陣でしたが、幸い勝つことが出来ました。
オランダは連盟の支部会員が30名以上いて、均衡の取れた実力のあるチ-ムですが、幸いここにも2~1で勝つことが出来ました。
さて次が準決勝進出をかけて強敵香港チ-ムとの対戦です。主将の梁啓雲さんは中国語で将棋のホ-ムペ-ジを持っているほど熱心な方で、実力も十分です。わが軍は主将、副将ともに敗れ、ここで敗退することになりました。
大会の結果は優勝が所司先生お膝元の船橋市チ-ム、準優勝が『将棋の里』天童市チ-ムでした。また個人戦は優勝が船橋チ-ムのエ-ス高橋正太郎君で2位はお馴染み上海の張シン君、そして3位がエルワン君、4位にISPSの古い会員である深沢国昭さん[上尾市]がはいりました。
大会については大内九段が短期間に上海の将棋をここまで立派なものにした許先生はじめ関係の方々の努力を賞賛しておられましたが、中国で本格的な将棋の国際大会が開かれたのは、画期的なことであり正直驚きました。また参加国の中に昨年の天童に来なかったハンガリ-、香港、韓国などが含まれており、とくにアジアを中心にした漢字文化圏における上海将棋の存在は今後更に大きなものになるでしょう。(宇都宮靖彦)
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