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ベラルーシ将棋協会のホームページが元気な理由(33号,9月17日発行)

 今回、ウクライナの将棋交流の旅に参加するにあたり、ウクライナの将棋ファンや、普及に尽力している少年宮の関係者に会うのはもちろんだが、もうひとつ楽しみにしていたことがあった。それは、ウクライナの北の隣国、ベラルーシの将棋協会のメンバーがやってきて、彼らと話ができることだった。(寺尾学

 日本人は、日本語で将棋の情報を手に入れているのでほとんどの方は知らないが、ベラルーシ将棋協会のホームページは素晴らしい。ロシア語が主だが英語ページもある点、ページのセンス、タイトル戦や瀬川問題などの日本の将棋界のニュースの更新頻度、さまざまな将棋に関するテーマでの会議室のディスカッション、将棋をテレビ番組で取り扱わせた動画のパブリシティなど、外国語の将棋のホームページの中で最も元気のあるホームページといって差し支えない。
 しかし、ベラルーシと聞いても当方の予備知識は、旧ソ連圏の共産党政権の国で、アメリカが「ならずもの国家」と呼んでいる国らしい、という程度のあやふやなもの。そのような国で、どうしてあのように素晴らしい将棋のホームページができるのか、それを知りたかった。
 リフネにやってきたベラルーシの面々は七人。話をしてみると、ホームページのデザインの専門家の Andrey Lysenka さん、日本語を解するチェス・トレーナーの Nekrasov Vladimir さん、テレビ局などのマスコミに顔の利く大学の先生の Sergei Korchitskij さん、英語ができる、Andrei Kasperovich さんらが、それぞれの特技を生かして協力してホームページを運営していることがわかった。なるほど、瀬川問題など、日本の将棋ニュースにも強いわけである。
 ベラルーシのホームページは、ほとんどのコンテンツがロシア語で書かれており、ベラルーシの将棋ファンだけでなく、ロシア語を解するすべての将棋ファンが集うページとなっている。その会議室には、Yury Spieleph さん、Alexander Nosovsky さんなどロシアのキーマンも参加している。
 ディスカッションされているテーマも、日本の最新情報、ヨーロッパ棋界情報など広範囲にわたり、硬軟とりまぜた内容。ロシア語圏の将棋コミュニティはベラルーシ将棋協会のホームページを中心に発展していくとみて間違いないだろう。
 
 

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