アジア国際学生将棋交流企画を後援(41号、2007年9月22日発行)
北京・韓国との連絡で力添えを果たす
8月17日から21日までの5日間、日本、韓国、中国、香港、シンガポールの学生が東京に合宿してそれぞれの文化圏に存在する将棋(シャンチー・チャンギなど)についてのディスカッションを行ったり、日本の将棋に関するフィールドワークを行ったりして得られた成果を、最終日に公に発表するという将棋界ではかつてなかった活動。元々は、当会が国際交流基金の助成金を得て北京の少年少女を日本に招待しようという企画であったが、紆余曲折あり、当会の会員でもある山内一馬さんが企画を大幅に練り直し、多くの企業からの寄付を集めるなどして実現にこぎつけたものである。(本誌編集部)
企画の内容は、将棋会館でのプロ棋士の対局の見学。駒の歴史、コンピュータ将棋に関する専門家のレクチャー、それぞれの文化圏の将棋(シャンチー・チャンギ・マークルック)の相違点・類似点についてのディスカッション、杉並将棋祭りで視覚障碍者との将棋交流、(株)御蔵の工房で将棋の駒作りの実際を見学し、駒職人の方と質疑応答するなど盛りだくさん。従来の大会が中心の将棋国際交流に一石を投じる形となった。
反響は大きく、最終日のプレゼンテーションを見に来ていた学生棋士の広瀬五段は、自分のブログ「プロ棋士のキャンパスLife」で「正直自分でも感心させられることが多く、また多くのことを学ぶことができました。もちろんプレイヤーとして活躍することも重要なことなわけですが、海外に将棋を広めることにもすごく興味をもてるようになりました。」と、将棋は日本だけのものではないという認識の広がりにも貢献している。
当会としては後援をするだけでなく、中国語が得意な会員の小針さんおよび北京郊外に赴任中の森本理事に、北京参加者との連絡、ビザの取得などで、また、会員で韓国将棋協会東京支部長でもある宋さんに韓国からの参加者を募集する際にご助力をいただく形でアジア国際学生将棋交流企画の成功に力添えができました。ありがとうございます。
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