第6回国際将棋フォーラム国際トーナメント予選1回戦の棋譜
日本将棋連盟のご厚意により、第6回国際将棋フォーラム国際トーナメントの棋譜のコピーをいただきました。既に昨年、準決勝と決勝の棋譜を公開していますが、このエントリでは予選1回戦の棋譜を公開します。外国人プレーヤーがどのくらい指すのかお確かめください。(当日の採譜のボランティア人員が十分ではなく全対局の棋譜は必ずしも残されていませんのでご了承ください)
予選1回戦
先手(勝) 粟野 利夫(日本) 後手 ピーター・ハイネ・ニールセン(デンマーク)
-先手の四間飛車から相穴熊に。先手は角銀交換の駒損ながら、「固い・攻めてる・切れない」の形をつくり快勝。穴熊の経験値の差が出たか。
先手(勝) アラン・ベーカー(アメリカ) 後手 ウーター・ド・ハース(オランダ)
-米国チャンピオン経験者とヨーロッパチャンピオン経験者の対戦。先手の中飛車に後手は天守閣囲いで対抗。1筋の突き合いがなかったのを利して先手がうまく角をさばき、後手も反撃してきわどくなったもののベーカーさんが一手勝ち。
先手 エルデニバートル・ゲンデン(モンゴル) 後手(勝) ジョージ・フェルナンデス
-先手居飛車対後手四間飛車。先手は二枚銀を操出して引き角にし、うまく飛車先を突破も後手は馬をつくって先手玉のこびんを厳しく反撃。耐え切れずに後手が勝利。
先手(勝) 顧 冠鳴(コ・ガンミン 中国) 後手 スティーブン・ケイン(英国)
-先手5筋位取り中飛車。中盤に先手が飛車を成りこむ展開となり、その後も手堅い差し回して先手快勝。
先手(勝) セルゲイ・コルチツキィ(ベラルーシ) 後手 アルテム・コロミエッツ(ウクライナ)
-ヨーロッパチャンピオン経験者同士の対戦。角換わりから後手が向かい飛車に。先手が打った筋違い角がよく働き、2三にできたと金が中央の銀と交換になって先手が制勝。
先手 ロイ・イータック(マレーシア) 後手(勝) ジャン・ドツェカル(チェコ)
-相振り飛車からドツェカルさんの飛車が十字に活躍し快勝。
先手 ミハル・モラフチーク 後手(勝) アンドレアス・カプスナー
-モラフチークさんが痛恨の見落としで急転直下の終結
先手 ポムモンコン・ポムピチットワタナキット(タイ) 後手(勝) ジョナタン・ルイス・ラサロ(スペイン) -先手三間飛車に後手が舟囲いから先手の美濃が出来上がる前に急戦の仕掛け。先手が一方的に飛車を成れたが意外に攻め手がなく、最後は秒に追われたか痛恨の王手飛車の見落とし。
先手(勝) カロリーナ・スティチンスカ(ポーランド) 後手 大熊豊(ブラジル)
-後手の変則的な駒組みに幻惑されず先手は中飛車から高美濃に組み上げ、うまく桂得をはたし、自陣に打ったその桂馬が2段跳ねの活躍で制勝。
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