第6回国際将棋フォーラム国際トーナメント予選3回戦の棋譜
- 先手(勝) 張 益誌(チャン・イーチー 台湾) 後手 エクトル・アギーレ・シナガワ(メキシコ)
相振り飛車の熱戦。後手は飛車を見捨てて先手の玉頭から殺到したが駒不足に陥り、頑強に抵抗したものの先手の正確な追及に屈す。
- 先手 ロイ・イータック(マレーシア) 後手(勝) 梁 啓雲(リョン・カイワン 香港)
先手の四間飛車に対し、後手は居飛車穴熊で対抗。先手の左銀が変則的な動きだったが、うまく捌けそうなところで失着があり、居飛車穴熊のペースに。140手まで頑張ったが後手の穴熊の玉は遠かった。
- 先手 マイケル・マッキンベン(ニュージーランド)後手(勝) フレデリック・ヴェレイデン(ベルギー)
相矢倉戦。後手の早囲いに対し先手は引き角から素早く3筋の歩を角で交換。後手も4五ふから右銀を繰り出して激戦に。飛車を取り合った判断が悪く、矢倉場外に居た先手玉は先手先手で攻められ落城。後手の寄せは緩みがなかった。
- 先手(勝) ステファノス・マンダラス(ギリシャ) 後手 アンドレアス・ディーアマイアー(オーストリア)
先手三間飛車に後手は、舟囲いから二枚銀にして対抗、しかし先手に十分な石田組を許し、先手が作戦勝ち。先手は左銀もくっつけて金銀四枚の囲いにし、飛車交換して優位に立ち、後手が龍を殺しに来たところを角切りで一閃。81dojoはじめネットだけで強くなった人がヨーロッパチャンピオン経験者を破った一局。
- 先手 アスル・オルフセン(ノルウェー) 後手(勝) クリストフェー・ガリャルド(チリ)
先手矢倉に後手は右四間飛車で対抗。後手の攻めが決まりかけたが、先手の反撃で後手の角道をふさぐのに成功し混戦に。最後は駒得で先手有利になったが痛恨の頓死見落とし。後手の先手玉に迫る桂打ちが功を奏した。
- 先手(勝) エンベル・オルロ(ペルー) 後手 ニコラ・カリディ(イタリア)
先手の原始中飛車から、銀をどんどん前に進めていく指し方に幻惑されたか、後手は金が3三に上がり角道を自分の金で止める悪形に。しかし、その金を力強く前進させ、中盤に形勢が接近したが、そこで飛車を取り合うときに一枚金駒を損して再び先手に形勢が傾き、そのまま先手が制勝。
- 先手 ポムモンコン・ポムピチットワタナキット(タイ) 後手 ピーター・ハイネ・ニールセン(デンマーク)
終盤戦だけ見ると相矢倉戦だったように見える一局。実は先手は中飛車で後手は舟囲いで対抗。双方玉の囲いよりも銀を前に出すのを優先した撃ち合いで、先手玉は右翼から左翼に逃避行。飛車銀交換で後手有利かと思ったが、先手の6一角の勝負手で混沌。秒読みで指運勝負となり、より正確に指しきった先手が勝利することに。
- 先手(勝) カロリーナ・スティチンスカ(ポーランド) 後手 アルテム・コロミエッツ(ウクライナ)
先手が三間飛車から石田流、後手は2枚銀に引き角で対抗したが、先手は飛車金交換から桂馬を手に入れる展開となり、その後もうまく攻めをつなぎ、後手玉だけ終盤という会心譜となった。
- 先手(勝) 和田 はな(日本) 後手 アラン・ベーカー(米国)
相中飛車で17手目まで先後同型だったが、後手から手を変えた。互いに向かい飛車に振りなおしたが、先手だけ飛車先の歩を交換できて優位に。その持ち歩を生かして端攻めを成功させ、暴れてくる後手の指し手に丁寧に応接して駒得を拡大。後手は戦意喪失で投了。
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